完治君は少し頭を抱え、


「聞きたいの?凛ちゃん…神崎のこと…」



私は頷いた。



怖くて、いつも聞けなかった。


いつだって電話をかけることはできた。



でも、由良に電話をかけておじさんやお母さんが出たら…


由良に嫌いって言われたら…



私は今持っている少しの希望さえ消えてしまう気がして。