朝帰りした僕を、かんなは予想していた以上に責め続けた。



「携帯も繋がらないし!」

「…ごめん、充電切れちゃって」

「もう飲み会禁止!」



幸いなことに、かんなはリストカットしなかった。

少し仮眠しようと思っていたけれど、気付けばもう学校に向かう時間になっていた。


シャワーを浴びようと洗面所で服を脱ぐ。


――カチャン…


脱いだズボンをカゴに投げ入れると、何かが落ちる音がした。



「……これ…」



小さなキーホルダーのついたカギだった。

見覚えのないカギに、僕はまさかと思った。