『永ちゃん、浮気しないでね』 バイトの初日。 かんなは心配そうに手を振りながら僕を見送った。 袖から覗く無数の傷痕。 すっかり褪せていて、そこに新しい傷はひとつもなかった。 関係を続けることによって、かんなはリストカットを止めた。 僕は啓介さんに心配をかけなくてすむと安心した。