三日月の雫


黙って考え込む僕にかんながイラついたような口調で言ってくる。



「いや、別のところに行こう」

「え?遼太郎くん、待ってるし。早く帰った方がいいわよ?」

「………」



僕は無言のまま、別のコンビニに向けて車を走らせる。



「……ねぇ」



かんながそう呟いた瞬間、数十メートル先の信号が黄色から赤へと色を変える。

ブレーキを軽く踏み、信号でゆっくりと停車させる。



「あたしと一緒だと、何かヤバイわけ?」



――ドクッ……


その一言に、僕の心臓は鈍く音を立てる。



「……別にヤバイことなんてあるわけないだろ?」