その日私は

とうとうナースコールを押した

初めてのことに

担当のナースが驚いて飛んできた

私は嘘をついた

…頭が割れるように痛いと

すぐに担当医が呼ばれ

私にいくつかの

ルーティンな問診をし

血圧を計り

鎮痛剤を注射した

私は枕の下に用意していたメモを

ナースに見られないように

彼の白衣のポケットに滑り込ませた

彼はチラッと私の目を見て

ナースに指示を出し

すぐに病室から去っていった




〈昼も犯して〉




彼は

メモを読むだろうか…



私の狂気に

気づくだろうか…

抱かれたい

抱かれたい

抱いて

抱いて

抱いて

抱いて

抱いて


あなたが望んでいたように

壊れたのです

早く

来て下さい

そしてもっと壊して下さい

二度と立ち上がれないように

私が

要求を持つ

なにも望まなかったこの私が


彼は悪魔かも知れないが

そんなものに救われる者も

いるのだから…