それは夕暮だったからかもしれない
逆光だったからか
後ろ姿だったからか…
だけど彼はその時
いつもの彼ではなかった
あまりの淋しさに
彼は茫然としていた
少なくとも私にはそう見えた
あの快活さとの落差は
一体なんだろう?
なんの興味も持てない私の目に
しばらく焼き付いていたほど…
私は気づかれないように
そっと屋上から離れた
彼の淋しさはなぜか私に
ほんの少しの優越感をもたらした
そんな淋しいのに
この私に笑いかけるのかと
メニュー
メニュー
この作品の感想を3つまで選択できます。
読み込み中…