天使になれなかった。


全授業の終わりをつげるチャイムがなった。


放課後の計画のことで浮き足だっている教室にとどまる気持ちは微塵もなく、帰る支度をすませるとすぐに教室をでた。


「手嶋さんって何か違うよねー」

「そうそう。勉強できてスポーツできて顔もよくてスタイルよくて…」

「なのに誰とも話そうとしないし」

「彼氏いんのかなー?」

「謎だよなー……」