陽はまた昇る。


その言葉の通りに次の朝は来た。


だけど、あたしの朝はこない。




制服に着替えて髪をセットし化粧をする。準備が整えば、なるべく音をたてないように階段を降りてリビングへむかう。


リビングのガラス扉の前で立ち止まり息をとめる。

違う。息がとまる。

無意識に酸素を吸い込むことができなくなるのだ。

扉の向こうからはテレビの音が軽快に響いている。

胃のなかで何かが喚き散らすように暴れたので、胃に手をあてて自分の体温を確かめさせて何とか落ち着かせた。