蓮見はポテトをかじりながら、あたしの目をじっと見つめる。
何気ない仕草なのだろうが、全てを見透かす水晶のようなその瞳に見つめられると、息ができない。
「具体的には何をするの?」
「これをみて」
蓮見がズボンのポケットから携帯を取り出して何やら操作した後、テーブルの上に置いた。
中を覗いてみると、そこには名前と住所など様々な個人情報がズラリと並んでいる。
「そいつらみんな弁護士とか政治家とか、今の社会を動かしてる大物ばかり」
確かにそのリストには新聞やテレビで見かけたことのある名前が載っている。
こんな個人情報を蓮見みたいな高校生が握っていると知れ渡ったらそれこそ大問題だ。
「どうやって手に入れたの?」
「ネットの裏ルート探ってたら、おもしろいほど出てきてさ。」
蓮見は無邪気な顔で言う。



