「からかわないでよ」 そう吐き捨てて目をそらし、歩きだそうとすると急に強い力で腕を捕まれた。 「おもしろいもの見せてあげるよ。承諾はそれからでいいから」 蓮見の細い体からは想像できないほどの力に思わずたじろいでしまう。 「……」 「手嶋さんなら、きっと協力してくれる」 あたしのことなんか何も知らないくせに、蓮見は自信たっぷりな表情をみせた。 挑戦的にもみえる。 ……いいわよ。受けてたとうじゃない。 「つまらなかったらすぐ帰るからね」 あたしの言葉に蓮見はまた可愛らしい笑顔を浮かべた。