天使になれなかった。



世界が歪んでみえる。


ホテルから出て頭上に広がる紫がかった空に目眩を覚えた。



汚れている、汚れていないの問題なんてそんなの遠くの昔に捨ててしまった。


もしあたしを買う親父が飢えた野獣なら、売るあたしはごみ箱を漁る野良猫かもしれない。


この体に群がればいいのよ。

逆に喰い散らかすのはこっちなんだから。