「藍は?藍はなんて書いてあったの?」 「あたしは……」 言いかけると、過去が走馬燈の脳内をめぐった。 吐き気がした。 だけど深呼吸をしてゆっくり言葉を吐き出す。 「……あたしは書けなかった。要らない存在の自分が夢を語ることにずっと罪の意識を感じていたから。先生は白紙の作文しか提出しないあたしをいつも怒ってた」 それでも色とりどりの夢なんて見いだせなかったのだ。 モノクロの世界しか知らなかったから。