危険な誘惑にくちづけを


 わたし、今。

 全身で、紫音を感じてる。

 わたしに覆いかぶさって、力強く抱きしめる腕の強さを。

 優しく。

 時に、激しく。

 わたしのカラダに、くちづけの雨を降らせてく。

 紫音の唇の熱さを。

 くらくらするほどに魅惑する、紫音の甘い匂いにつつまれて。

 わたし、今とても。

 安心で、幸せだった。

 そして。

 キモチ良くて。

 とろけそうな場所に。

 紫音自身が入って、来た。

「あっ……あああっ!」

 わたし、声……なんて。

 がまん……できな……い。

 紫音の楔(くさび)が、カラダを貫いて。

 わたしの全部が、紫音で一杯になった。

 紫音の刻むリズムに、カラダを震わせながら。

 紫音と一つになって、高みまで昇っていける、幸せ。
 
 カラダへの刺激は。

 言葉になって、あふれ出た。

「し……おん……
 愛してる……!」

「……ああ、オレもだ……春陽……!」

 紫音の愛に。

 何度も何度も貫かれ。

 その想いを解き放たれたとき。

 絶頂を迎えた、わたしもまた。

 気を失うように、眠りに落ちた。