「……春陽、おいで?」

「うん!」

 笑って、両手を広げる紫音の裸の胸に。

 わたしは、喜んで飛び込んだ。

 つい、さっきまで。

 紫音とくたくたに疲れるまで、愛を確かめあったばかりなのに、ね?

 わたしは紫音に「おいで?」と言われれば、絶対に断れない。

 それは、わたしが、紫音のコト。

 とっても、とっても、大好き、だから。

 そして、その……

 うふふ。

 ……恥ずかしいけど言っちゃお。

 ……前にホストだった紫音が。

 初めてのときでも、声をあげちゃったほど。

 とてもキモチ良く、わたしを抱いてくれるから。





 ……それと、もうひとつ。

 ちょっぴり、悲しい理由がある。