「達郎!」
あわてて駆け寄ったあたしに達郎は手を振って言った。
「大丈夫だから」
瞳の光はそのままだが、視線はどこかうつろ。
声にも張りがない。
「大丈夫じゃないでしょどう見ても」
インターホンで梅谷さんを呼ぼうとした手を達郎が止めた。
「本当に大丈夫だから。それよりもレミ…」
「なに?」
「台所行って、コーヒー取ってきて」
あたしは一瞬ためらったが、意を決して部屋を出た。
バカ長い廊下を歩き台所にたどり着く。
冷蔵庫を開けると、中には缶コーヒーが1ダースそろっていた。
銘柄はジョージアMAX。
練乳入りのメチャ甘な缶コーヒーで、達郎の大好物だ。
1本をつかみ取り、台所を出ようとした時、麻砂お婆ちゃんとばったり会った。
「麗実、事件の話をしたのね」
お婆ちゃんはあたしの手の中にある缶コーヒーを見つめた。
あたしがうなずくと、仕方ないといった感じで、小さなため息をついた。
あわてて駆け寄ったあたしに達郎は手を振って言った。
「大丈夫だから」
瞳の光はそのままだが、視線はどこかうつろ。
声にも張りがない。
「大丈夫じゃないでしょどう見ても」
インターホンで梅谷さんを呼ぼうとした手を達郎が止めた。
「本当に大丈夫だから。それよりもレミ…」
「なに?」
「台所行って、コーヒー取ってきて」
あたしは一瞬ためらったが、意を決して部屋を出た。
バカ長い廊下を歩き台所にたどり着く。
冷蔵庫を開けると、中には缶コーヒーが1ダースそろっていた。
銘柄はジョージアMAX。
練乳入りのメチャ甘な缶コーヒーで、達郎の大好物だ。
1本をつかみ取り、台所を出ようとした時、麻砂お婆ちゃんとばったり会った。
「麗実、事件の話をしたのね」
お婆ちゃんはあたしの手の中にある缶コーヒーを見つめた。
あたしがうなずくと、仕方ないといった感じで、小さなため息をついた。


