しばらくして

「俺、ちょっと便所」

まだ口元が緩んだままの玉置が椅子から立ち上がる。

良子も口元を緩めながら、何かいいセリフはないだろうかと、得意の携帯小説をめくっていった。

その時、カタンカタンとテレさんが木製のお盆を抱えてやって来て、ドンッとそれを置いた。

「コレ、フィリピンノリョウリネ。オイシイヨ。ドゾドゾ」

「あ、ありがとうございます。これ……お粥?ですか?」

「ココナッツミルクト、ジンジャーデ……ズットユデル」