「お邪魔します」


真田の家はごく普通の一軒家だった。


「お兄ちゃん、パソコン見せて」



真田の兄だという、茶髪の男は、なんだかとても疲れているように見えた。


切れ長の目だとかは、三峰とかとは違う印象を受ける。



「いいけど。卒論の下調べ終わってないからちゃんと使える状態で返してくれよ」



それから俺達に向かって、

「俺も困ってたんだ。このゲーム」

人の良さそうな笑みを浮かべた。