Sin

シンは飛び起きた。がたがた震えながら周りを見回す。

静かな狭い部屋。窓から差し込む月明かり。ここはあの“屋敷”じゃない。ここは、どこだ。

突然激しい吐き気に襲われ、シンは吐いた。呼吸が乱れる。背中に張り付く恐怖。

母さん、助けて。怖いよ、お願い助けて。

しかし、脳裏に蘇る母親の言葉は――

『死ねばいいのに』

ぱっと電気がつく。ベッドから下りてきたジャックは震えているシンを見て思わず近づいた。

「どうした、シン」

「あああぁ――!!」

シンは悲鳴をあげる。恐怖に見開かれた目。ジャックは触れかけた手を引っ込めた。

「分かった、触らないから」

「ああ、あ、う、」

一歩下がったジャックを見てシンはここがどこか思い出した。