髪をふわりと煽る風が日に日に冷たくなり、ひらひらと街路樹の枝が葉を落とし始めている。秋から冬へと変わりゆく景色。
「こんちは! ね、おじさん相談に乗ってくれない?」
暇そうに落ち葉を掃いている八百屋の店主に、シンは元気良く話しかけた。
「お、シン。体はどうだ? 良くなったか?」
「うん! あの時は助けてくれてありがと」
店主はどれ、とシンの顔を覗きこんだ。シンは顔を上げて怪我が良くなった事をアピールする。
「顔の傷も綺麗に治ったな」
「そう! ジャックってばさ、もういいって言ってるのに何回もしつこく消毒してくれて。ま、綺麗に治ったから許すけど」
微妙に上から目線のシンの台詞が、彼の幼さと合わなくてなんだか可笑しい。
店主は楽しそうに笑いながらシンの頭をぐりぐりと撫でた。



