「俺、買い物してくるから。ちゃんと寝てろよ」
シンは毛布を二枚、ジャックの首までしっかり掛けて言った。
反対方向の毛布の端からそろりと出てきた足をぎろりと睨み、足元をきっちり毛布で包み直す。
「いいか、く・れ・ぐ・れ・も! 俺が帰ってくるまで勝手に起きるなよ。また倒れたら困るんだから」
「はいはい」
苦笑いするジャック。心配してくれるのは大変ありがたいが、風邪を引いてる訳ではないので、ぐるぐる巻きにされているのはちょっと辛い。
「じゃ、行ってくるからな」
軽い足音がアパートの階段を下りていく。
入れ代わるように、時計の針の音量が上がった。
ふぅ、と息をつき、ジャックは目を閉じる。
静かだ。



