Sin

‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥


「これが1ルウァだ。1ルウァが十枚で1リア。1ルウァは林檎が一個買えるお金だ」

ジャックはテーブルにコインを並べてシンに説明した。

「じゃあさ、1リアでは林檎が十個買えるのか?」

「そう。十個買ったら稀に一個オマケしてくれる時もある」

そう言ってジャックはくす、と笑い。

「最近八百屋さんがよく林檎をオマケしてくれるんだ。対応は無愛想なんだけど、良い人なのかも」

ふーんと適当に相槌をうち、シンは一番綺麗な1ルウァ硬貨を光に翳した。

銀色のコインに反射した光が部屋の壁にあたってゆらゆら揺れる。

左右に動かす。光も動く。面白い。

「というわけで」

ジャックはコインを集めて小さな木箱に入れた。

「シンの一ヶ月のお小遣。2リアだ」

「え?」

キョトンとしているシンにジャックは箱を手渡す。