Sin

「シン!」

階段を二段飛ばしで駆け上がってきたジャックは、扉を開けるなり叫んだ。

「シン、具合はどう……」

ジャックは目の前の光景に絶句した。一気に血の気が引いていく。

シンが、首を吊っていた。まだ意識はあるらしく、苦しそうに手足がもがいている。

『ジャック、僕、死にたい』

ジャックの脳裏に、列車の前に飛び出したユーキの姿が過ぎった。

「シン!」

近くにあったハサミでネクタイを裁ち切る。

床に崩れ落ちたシンの首を締めているネクタイを急いで外した。

「シン! おい!」

ぐ、と喉の奥から変な音を出してシンは息をしようと喘ぐ。衣服を緩め、ジャックは何度も名前を呼んだ。

少ししてげほ、と咳をし、シンは薄く目を開いた。ぼんやりとした虚ろな瞳。