だからこそ、真理子に少しでも近づきたかった。 高校入学と同時に少しだけ背伸びをしてみた。 分厚い眼鏡を外してコンタクトにしたり、スカートの丈を膝上にしたり。 色付きのリップクリームを塗ってみたりもした。 明るい人に見られようとそれなりに努力したつもり。 でも残念なことに周りの反応はさほど変わらなかった。 『あんな人いたっけ?』 そう言われることも何度もあった。 悲しいけれど、それが今のあたしの現実。