携帯を切った矢吹先輩は、部屋に入れてくれた。だけど、また無言だった。



ただ、ドアを開けてくれただけで……メガネの奥の瞳がこわかった。



あたし何かしちゃったのかな?矢吹先輩に……



思い返して見ても何も浮かばない。



また隅っこに座ると、矢吹先輩の背中だけが見えた。


「矢吹先輩……」