すごくきれいで、吸い込まれそうだった。
いつもの意地悪でもなく、甘い笑顔でもなく。



ただ、無邪気にあたしを見つめる瞳に赤くなってしまいそうだった。



『アンタ誰?』



不意に矢吹先輩から言われた言葉を思い出す。



びっくりしたな。アンタ誰?だよ?一瞬ドキッとしたし。でも、次に無邪気に笑って……



ね?矢吹先輩……なんであたしの事知ってるのかな?あたし全く覚えてないよ?


ごめんね?あたし頭悪くて……バカで……お父さんみたいに頭だけは良かったら覚えてたかな?



いつも面白いお父さんは、一応頭良いらしいんだよ?実際は知らないけど……


実験なんてした事がないし。自称らしいし。