「なんで?」



いつの間にかあたしは、布団をぎゅっと握り締めている。



「矢吹がお前を庇いながら落ちたからや」



視線は、まだ窓を向いている。その後降谷兄ちゃんに色々教えてもらったけど、まだあまり理解が出来なかった。



だってあたしを庇いながら落ちた矢吹先輩だけが、頭を強く打って記憶が子供の頃の記憶しかないって嘘だよね?



体は、大人で頭は子供でマンガみたいな事あるわけないじゃん!