「はい?」



「こんな話聞いたことあるかな?」



そう言って、甘甘王子は話し出した。思い出すように目を瞑って……



「昔、ある家に一人の男の子が生まれました。でも、その男の子の瞳は変わっていました」



「瞳ですか?」



「そう……日本人じゃなかったんだ。普通は黒でしょ?でも、その男の子は、変わっていた」



甘甘王子は、そう言ってにっこり笑う。


「でっ、その男の子の両親はどうしたと思う?」



不意に問いかけられあたしは、黙ってしまった。