「わふわふ」



コジロウがあたしに向かって吠える。



「何?」



「亜佐美コジロウに怒っても仕方ねーやろ?」



そんな事言ったって、コジロウだよ?あたしの事嫌ってんだから。



「だって……」



ブリブリしながらあたしは、居間の真ん中にあるソファーにどかっと腰掛けた。


「……しゃーないか、亜佐美に付きおうてもらうのはまた今度な?」



やったー!



思わず手を上げ喜ぶあたしを見て、あからさまに降谷兄ちゃんはショックな表情になっていた。



気にすることもなく、あたしは、夜ご飯になるまでボーッとソファーに座って居たのだった。