「降ちゃんも抱っこする?」



諦めモードの降谷兄ちゃんにお母さんは、子犬を渡す。



ジロッとコジロウは、子犬を見つめ、降谷兄ちゃんの手に渡ったと知りホッとしながらまた綺恭兄ちゃんに甘えてる。



不意に時計を見上げると、もう3時回っていた。



「いつ見ても、コジロウの子は可愛いな」



「わふわふ」



当たり前だと言わんばかりにコジロウが吠えた。



「べ別に、コジロウの子なんて可愛くないから」



ちょっとすね気味に言うと、降谷兄ちゃんに抱っこされている子犬があたしを見つめた。



子犬にしては、ちょっと大きめだけど、可愛い顔で首を傾ける仕草に思わずキュンとしてしまう。



ダメ、あれはコジロウの子なんだから。



クーンと可愛く鳴く度にキュンとする。