甘甘王子の秘密〜オモチャ会社の俺様社長〜アイドルやホストイマス

「コジロウの嫁って」



「野良犬じゃ……しかも、もう子犬は生まれているんじゃ」



「早……」



生まれるの……



「じゃあ、なんでメールくれなかったの?」



「亜佐美、コジロウ苦手じゃろ?せやから、秘密にしてたんじゃ」



確かにコジロウは苦手だよ?でも、コジロウみたいに噛まないなら平気だもん。


コジロウだけが、受け付けないだけだし。



それに、子犬は可愛いし。


「わふわふ」



コジロウはあたしに何かを伝えたいようだ。だけど、なんて言っていると分からない。



「触らせない」



「へ?」



「だから、触らせないじゃ」



何を?と言うか、綺恭兄ちゃんってコジロウの言葉をあたしに伝えてるの?もしかして……



恐るべし、次男綺恭兄ちゃん。正確に言えば、五人兄弟の四番目。



「わふわふ」



コジロウは、まるで綺恭兄ちゃんの言葉が当たってるかのように吠えた。



別に良いよ。きっとコジロウの子は可愛くないに決まってるよ!



「あたし……」



ガチャ



「亜佐美帰って来てたんか?」