「お……ちゃん」



あたしの異変にやっと気付いたお姉ちゃんは、揺さ振る力を弱めてくれる。だけど、手までは放してはくれない。



っ……やっぱりお姉ちゃん凶暴過ぎだし!お兄ちゃん達を見習え……



「……」



朱美ちゃんは、無言であたし達を見ていると思ったら、ポンと手を叩き思い出したように呟いた。



「エサ……」



エサ?


「エサ?」



「そうだぴょん!」



え?



「うさ虎にあげるの忘れたにゃん」



うさ虎って朱美ちゃんが、飼ってるうさぎだったよね?確か……