「キミか……」



矢吹先輩が、椅子に座ったまま顔だけ上げて言う。


「社長さん、元気ない系?」



「少しね……十六夜くんは、大丈夫?色々言われてるけど」



「そんなん慣れるって!」


いつの間にか十六夜さんは、矢吹先輩の側まで来ていた。
馴れ馴れしく肩に手を置いたりもしている。



「所で、彼女さんいつも隅っこで何してるの?」



いきなり話を振られ慌て立ち上がる。



「ああたしですか?」