『お前うるせー』



へ?



『俺の部屋に何か用?亜佐美さん』



この声って……もしかして……



あたしは勇気を持って振り返る。すると、そこには矢吹先輩が居たのだ。



しかも、何故か上半身裸で……



「キャァァ……んぐ!」


矢吹先輩は、あたしの悲鳴に驚いてとっさにあたしの口をふさぐ。



しかも、何故かタイヤキでだ。



「黙れ……」



首をブンブン振ると、ホッとしながら矢吹先輩は、頭を掻いた。



あ……意外に美味しいタイヤキ。ってそんな事じゃなくて……



モグモグ食べ終わると、あたしは、矢吹先輩を見上げる。



「なんで……矢吹先輩がここに」



此処は、男子禁制の筈だ。女子じゃないと、入れない部屋だ。