「…変なやつ」 「んなっ…!?」 バカにしたような 言葉だけど、 彼の表情は暖かい。 …こんな顔するんだ。 「これはいい。 家でやる」 そう言って スタスタ教室を 出ていく南。 あ、もう帰っていい ってことね?? あたしも荷物をまとめて 玄関に向かった。 「結構遅く なっちゃったな~」 あたし家遠いんだよな… そんな事をぼんやりと 考えながら 玄関を出ると… チリリン 背後で自転車の ベルの音がした。