「あ、本物の泉さんだ」

「寂しいの?
オレが相手して
あげようか?」





その場にいた
男子生徒が
あたしに手を伸ばす。





「やっ…」





あたしは走って逃げた。








「はあ、はあ…」





教室に飛び込んだあたし。





下を向いて
呼吸するあたしの
視界に何人かの
足が入ってくる。







「どうしたの?
そんなに息切らして」

「…っ!!
湊さん!
あれ、あんたでしょ!?」

「はあ?
何の話してんの?」

「掲示板よ!」

「ああ…あれ。
私、あなたが
寂しい思いしてると
思って、簡単に
お友達が増えるように
手伝ってあげたのよ。
ありがたく思って
くださる?」