あたしの心は
妙に冷静だった。
「なっ…」
「それだけなら…
制服返してくれる?」
湊さんは一瞬
ひるんだけど、
すぐに余裕の笑みを
取り戻して言った。
「ふふふ…あはははは!
あなたの制服なんて
いつまでも大事に
とっておくわけ
ないじゃない」
そう言うと
子分Aから紙袋を
うけとって、
その中身を地面に
ぶちまけた。
それは、ゴミだらけに
なって所々破れて
見るも無残になった
あたしの制服。
「私に逆らうというのは
こうゆうことよ。
わかった?」
あたしの制服を
ギリギリと
踏みにじりながら
ふんっと笑うこの人。

