「好き」 南と視線が絡み合う。 そして今度は きちんと南を見て はっきりと言った。 「あたしも、好き」 その瞬間、南が ふんわりと笑った。 「キスしてい?」 あたしは返事のかわりに ゆっくりと目を閉じた。 そして静まり返った 体育館で、 あたしたちは 初めてのキスをした。 あの人が見てる ことも知らず…。