―どのくらい
そうしていただろうか…





ふいに玄関の方が
騒がしくなった。





「サブたちかな」





星也さんの顔色も
だいぶよくなったし、

あたしは1階におりた。





「ただいま~」

「みんな、おかえり」

「って杏、その服
どーしたねん?」

「それが星也さんが
熱出しちゃって…」

「ええっ?
星也くんがか!?」



後ろからパパが
心配そうな顔で言う。



「うん。
でも今寝てるから
ゆっくりさせてあげて」







さっきの星也さんの
様子は…きっと
熱のせいだもんね。

忘れよう…。



あたしはさっきの
ドキドキを

そっと胸の奥に
しまいこんだ…。