切ナクテ、恋シイ、ヒト。


せっかくのダンスのときだってやっと彼との順番が来ても

うつむくだけのアタシ。






・・・彼の手が離れる。

そのとき。

「好きな人・・・いる・・?」

彼はアタシにそう聞いた・・・ような気がした。



「え?」

アタシが聞き返したときはもう彼は別の女の子の手を取っていた。








アタシはそのあともその言葉について彼に聞く勇気もなく

時だけがすぎていった。