「バイバイ」 「うん、またね」 アタシは設楽と賀茂大橋のところで別れて歩き出す。 そして橋の上から賀茂川を眺めあの日のことを ぼんやりと思い出す。 そしてふと立ち止まる。 設楽は彼氏といっつもここで待ち合わせている って言ってたっけ。 「・・・イセダ ユウ」 アタシは彼の名前をつぶやいてみる。 自然とドキドキしてくる。 名前を言ってみただけ、 なのに。