切ナクテ、恋シイ、ヒト。


またそんなことを言う。




その気になるから言わないで。



近寄らないで。





アタシは自分自身を
言い聞かせるためにも言った。

「だって・・・
あのとき・・・」



「あのとき?」


「ハイネの詩を・・・
だからアタシ、優はとても辛い恋をしていてその人のことが忘れられなくて・・・!

それにアタシみたいなとんでもない女・・・
からかってるだけだと・・・そう思って・・・」


アタシの声はだんだんと小さくなっていった。