まぁそれなりの奉仕はしてやったけどな?



合意の上だし親父に関係ねぇだろっつーの…。



それに金欲しさにやったわけじゃないっつーか、昼メシ食おうとしたら財布忘れたから…。



そんな俺でも一応夢はある。



俺の名前の由来にもなった祖父さんを越えること。



一応俺、名の知れたモデルなんだけど。



でも当分休業らしい…。



親父の機嫌を損ねたから帰れないんだとさ。



「ばあさん、ここの柚岡高等学校ってどこ?」

「ありゃ?あんた異人さんかい?」

「日本人」

「学校はこのまま真~っすぐ1時間くらい行くとあるから」



1時間!?



そんなに歩けって!?



ふざけんなよ親父っ!!



全寮制の学校だからメシの心配はいらないけど…。



タクシー呼ぼう。



そう思い、携帯を開いた。



け、圏外って…?



超久しぶりに見た文字にガッカリ…。



って、その前にここの地名も知らないでタクシーなんて呼べねぇよな…。