「俺は、もう少し後だと思ってたんだが、
永沢家から、親父に連絡があってな、
正式な婚約を来月に行ってほしいと言ってきた。」


「・・・・」



「毬子、どうする?」


「・・・・」



「お前・・・・」



「・・・・」


お兄さまの顔を見られず、私は下を向いたまま何も言えなかった