「顔、汗かいてるからタオルで拭きますね」


俺の額をゆっくり丁寧に拭いてくれた。



ふっと、いつもの彼女の香りがした。



「ありがとう」



「何か、悪い夢でも見たの?」



問いかける彼女の腕を引き、



寝ている俺の胸へ抱き寄せた。



「ゴメン・・・しばらく、こうしていいかな?」



彼女は、抵抗もせず、黙って頷いた。