「今、桜川公園の近くのコンビニ。他に変わったことは?」


「いえ、何も。」


声のトーンからして、絶対落ち込んでるよ、これは。


「後、つけられたりした気配とか、ある?」


「それは無くて・・・心当たりが無いから、よけいに怖くて・・・」


彼女の声を聞いて、すぐにでも会って安心させてやりたいと思う。


だけど、今は、慎重に行動した方が良さそうだ。


「近いうちに、会えるかな? 俺の友達で弁護士やってるヤツいるから、
そいつと3人で、いろいろ考えよう」


「ありがとうございます。啓人さんに相談して良かった。」


声が少し明るくなったようだったから、俺も少しは安心した。


「外に出る時は、一人になっちゃダメだよ。
何かあったら、
すぐ、俺に電話していいから。」


「はい、わかりました。 おやすみなさい」


この1週間後、彼女の身に大変なことが降りかかるとは、


俺も予測できなかった。