「そうなんだ。このお姉さんが持ち主だったんだよ。 あ、彼女、市川紅実ちゃんが、 落し物として、ここに届けてくれたんですよ。」 「まぁ! ありがとう! 本当にありがとう! 私は、佐戸田 毬子。 紅実ちゃん、ぜひ、何か お礼をさせてください」 彼女、佐戸田 毬子さんは、 紅実ちゃんの目線まで膝を曲げ、 紅実ちゃんの両手をとり、 優しい眼差しで、 紅実ちゃんに語りかけた。 紅実ちゃんも、 彼女の優しい眼差しと やわらかな雰囲気に 少し照れながらも、 コクンと頷いた。