「やっぱり、何か、あったのか?…」
少し…
胸がチクリとした…
そりゃ、俺も毬子も
お互いがはじめて人を好きになったって年でもないし
それなりに大人だ
でも、やっぱり…
そんな想いを打ち消すように
オレの手をそっと握り…
「啓人…
聞いてくれる?」
頷くと、話を始めた
「1年の時…少しだけ付き合ったことがあったの…
でも、私…
恋に恋してたって年だったから…
先輩を好きなのかわからないまま付き合ってて…
そのうち
お互い忙しくなって自然消滅っていうか…
今は、何の感情もないの
ホントよ
先輩は、ただの先輩にしか見えない
私だって
啓人だけよ…
信じて…」
訴えるような潤んだ瞳で俺を見つめた。
うわ…
そんな瞳で見られると
オレ…
ヤバい、かも…

