そこへ…


「ふふふ、気になります?」


濃紺のベルベットのキャミソールワンピースに

白のファーのボレロを羽織り

手には赤いカクテルを持った

背の高い女性が声をかけてきた



「あ、えっと、莉沙子さん・・・でしたよね?」


オレの頭の中の記憶を手繰り寄せ

彼女の名前を引き出した


「えぇ」



目を細めて、ニコリと笑顔を俺に向けた。


良かった…

あっていた


毬子が仲の良い2人だと

以前に紹介してくれたうちの一人の彼女だった