=Guildius・Machina=

雨が徐々にやみ、小脇に砲身を携えたままのクリムゾン機と、それに背中を向けたままの弐号機とが数秒、沈黙した。

ワイアームの全長は、五キロにも及ぶ。が、脳天を真っ二つにされて生命維持できる生物は、いない。

すでに脳は知覚していないのだろうが、脊髄反射がその巨体をびくり、びくりと痙攣させていた。

それが低い地響きのように、遠くから小刻みに聞こえる。

ズズン、ズズン、ンン……と。

超高度からの大斬撃の末、膝を曲げるだけ曲げて着地し、固まっていた弐号機は――ふと、なにか思い出したように立ち上がった。

頭蓋を覆う兜には、左右非対称の角――三日月が飾られている。

その兜のふちにわずか隠れて、鬼が歯を剥き出しにしたような厳つい面が、見る者をその存在、巨体以上にまずは視覚から圧倒する。

レンは、

「……」

彼がなにかを言うのを、待った。

雨音が――完全に、やむ。

クリムゾン機とは異なる弐号機の双眸が、鈍く、緑青色に、発光した。中腰になり、両手で持った大太刀の剣先を、地面すれすれに下げる。

横から振り抜く構えは――クリムゾン機へ対する敵意表明。

「おっとぅ……?」

レンは、舌なめずりした。