=Guildius・Machina=

しかし、だからこそ、

「ね――クレナイ」

レンは今、生を実感する。

ギルディウスの震動に、己が命を賭すことで。

ギュギュギュァ――!! と高音をあげてローラーがスリップし、白煙が立ち上る。

そこへバックパックの推進力が加わり、すさまじい加速によるスタートダッシュが決まった。

レンは槍と化している右腕を、上半身ごと振り被る。

「うぉぅりゃぁぁぁああああ――!!」

ゴウ、と空気を裂いた赤い一閃は、見事に先頭の一体を貫く。

が、その後続が、伸ばしきってがら空きとなった右脇を狙い、突撃してくる。

「こなくそっ!!」

とっさの判断。

持ち上げた右膝で、ケンタウロスの角を蹴りあげる。

弾きあげてやった、その頭蓋目掛け、

「ぃぃいやっ!!」

素早く引き戻した右腕のエルボーが見事に決まった。

肉が、骨が、鋼の硬さに耐えきれず砕ける音は、水風船が割れるのに似ている。

「どんどん行くよ行くよ行くよ――!!」

伊達メガネに反射して映るのは、倒すべき敵の姿。

爽快感さえ覚えながら、レンはさらに突撃する。

生きるためにではなく、生きていることを、たしかめるために。